【第1回区議会臨時会継続本会議】
ただ今、上程になりました、世田谷区副区長選任の同意に対しまして、賛成の立場から、公明党世田谷区議団の意見を申し上げます。
副区長三人体制については、今日のような感染症リスクの拡大や激甚化する自然災害、国際状況の変化に加え、これから考え得る経済危機等の不安定要素が、予断なく変化しゆく状況に相まって、多様化・複雑化する課題に対して、部や領域を超えた全庁的な視野に立った政策的な判断や、重要課題に迅速に対応する体制を講じるとともに、三人の副区長みずからが、機動的かつ横断的な施策を推進することを求めるものであります。また、わが党はこれまで、副区長が三人体制となる機会を捉え、加速化する行政手続のデジタル化に対応するため、戦略的な視点で推進する司令塔となる部署の設置やそれを推進するため、官民の枠を超えてICT関連企業との協同や優秀な人材の積極的な採用も求めてきました。
しかし、世田谷区は「未来つながるプラン」で、2年間のDX推進については「来庁せずにできる行政手続を増やすこと」や、まちづくりセンターに対しては「行政手続きに関する窓口サービス」を目指すとしています。
オンライン化の拡充による区民サービスの質の向上をめざす事は否定しませんが、区の目指すDXが区民生活にどの様な変革をもたらすのか、今一度、会津若松市の様に明確な指針を示し、区民生活の利便性の向上により一層努める必要があります。
特に、「DX推進」においては、わが党が提案してきた「おくやみ窓口」の設置など、区民を「たらい回し」にしないワンストップサービスを目指すこと。
行政手続のデジタル化に向けた取り組みにおいては、マイナポータルの自己情報取得機能を拡充し、きめ細やかな制度設計に役立てるとともに、どの様な時でもフェーズフリーでマイナンバーを活用できるよう取り組みを加速すべきであります。
さらに言えば、行政が持っている情報をフルに活用して、申請を待つことなく、行政側から対象者にプッシュ型の支援を可能に
することも重要であります。
改めて、新副区長には、民間企業で培ってきた知識と経験を総動員し、「攻めのDX」で行政の質の向上とスリム化を推進し、遅々として進まない世田谷区の行財政改革を圧倒的なパワーで改善することを求めます。
結びに、首都直下型地震への備えや、令和元年台風19号の被害等、激甚化する自然災害の教訓からも、ますます、高い専門性を有する人材の活用が重要であります。今後、民間との人事交流に加え、危機管理監の設置やサイバーセキュリティー人材の採用も早急に進めるべきことを改めて申し上げ、賛成の意見とします。