【令和4年予算特別委員会での質疑 福祉保健所管】
令和4年予算特別委員会での質疑について、順次ご報告致します。
予算特別委員会4日目 令和4年3月15日 福祉保健所管
◎質問内容
①オストメイトの支援について
昨年の第一回定例会で取り上げた一時的ストーマの助成について、再度質問させて頂きました。
大腸がん、クローン病など、治療の一環による一時的な人工肛門の造設によって、身体障害者手帳を取得できない場合、日常生活用具給付の対象とならないため助成が受けられず、医療保険が適用されないストーマ装具の月1万円程度の自己負担について、区民の切実なご相談から区独自で助成すべきことを求めてまいりました。
人工肛門になったストーマ保有者の苦労は、局部の管理、装具が合わず皮膚がただれるなどの皮膚障害、漏れやにおい・食事や入浴・対人関係や家族関係にまで影響が及ぶケースもあります。
さらに仕事を失ったり、制限せざるを得ない状況で、そもそも経済的な困難さも生じてきます。負担については、ストーマ装具のほか、皮膚の保護などで必要な、いわゆる「ストーマ用品13品目」も用意しなければなりません。
今般、ストーマ外来などの医療関係者で構成されているNPO法人ストーマ・イメージアップ・プロジェクトチームが調査研究した「ストーマ保有者のストーマ用品費用の自己負担額と負担感に関する要因の分析」によると一時的ストーマの自己負担額とその負担感が高いことが浮き彫りとなり「今後は、一時的ストーマ保有者の支援が望まれる」と結論づけられています。
都内外の複数の自治体が独自で助成を行っていることから、区においても支援を必要とする区民に助成することを求めました。
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②高額障害福祉サービス等給付について
肢体不自由のお子さんが利用している障害福祉サービスの利用料金について保護者の方からのご相談から質疑を行いました。
そのお子さんが利用している障害福祉サービスは、小学校の登下校時の「移動支援サービス」「放課後等デイサービス」、また在宅でのケアのため「居宅介護サービス」と3つの事業を利用していますが、昨年、決定した障害福祉サービス等の利用者負担上限額の認定により、利用額が大幅な増額となり、支払いに困難を抱えることになりました。
障害を抱えている方の日常生活で欠かすことのできないサービスにおいて、認定区分の狭間で高額な負担を工面しているご家族への支援を求めました。
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③区の産後ケア事業の拡充について
区の産後ケア事業の対象者は、産後4カ月未満の母親と子の母子同伴のサービスとなっており、医療的ケア児を抱えておられるお母様から、わが子との利用は叶わないかも知れないが、ひとりの産後の母親として私たちも産後ケアセンターを利用させてほしいとのお声を頂きました。
医療的ケアを必要として誕生したお子さんは数か月間NICU(新生児集中治療室)に入院を余儀なくされ、現状での産後ケアセンターを利用できる環境が整うことがほぼ不可能と考えられます。
しかし、母親は一人で退院後、新生児を抱える母として毎日病院に母乳を届けるなど母乳のケアなど様々な産後の不安を抱えていることから、医療的ケア児を抱えている母親でも助産師に適切な指導を受けられるよう、区の産後ケア事業において、医療的ケア児の母親一人での利用が可能になるよう明確に位置づけを要望しました。
また、医療的ケア児のご家庭をはじめとし、産後ケアを受けたくても様々の理由から施設に赴くことが出来ず、現在区が行っている宿泊型、デイケア型ではサービスが受けられない方々もいらっしゃいます。厚生労働省が平成29年に策定した産後ケア事業のガイドラインに示しているアウトリーチ型の産後ケア事業に踏み出すことを求めました。
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